メラニンを生成抑制「L-システイン」の効果・効能・注意点まとめ

L-システインとは？

シミを改善するサプリメントには必ずと言っていいほど配合されているのがL-システインです。様々なサイトを見ても「美容効果が高い」とうたわれているのでさぞかし特別な物質なのだろうと思っていましたが、意外にも体内に存在するアミノ酸の一種でした。

皮膚だけでなく髪や爪もたんぱく質からできていますが、このたんぱく質はアミノ酸の分子がつなぎ合わさってできています。中でもL-システインは肌を構成する重要な成分で、メオチンという必須アミノ酸の一つから作られています。L-システインは体内で生成されるのですが作られる量が少なく、また日常の食事から多量に摂ることも難しいため欠乏しやすい物質です。そのため準必須アミノ酸とも呼ばれています。

L-システインの主な働きは代謝を活性化することです。体内にある酵素の3割と分子構造が似ていると言われており、酵素の材料となることで代謝を活性化し美肌を守ってくれるのです。

L-システインの具体的な効果・効能

美肌効果の高いL-システインですが、具体的にはどのような作用で美しい肌を保ってくれるのでしょうか。美肌と言えば潤ったみずみずしい状態の肌です。しかしL-システインは直接肌の水分やコラーゲンのもとになるのではありません。L-システインは肌の代謝を活発にすることで新しい肌を作り上げ、古い角質を排出する力を下支えしてくれる成分なのです。こうして肌のターンオーバーが正常に機能することが、潤った美しい肌につながります。

そしてL-システインの最大の効果はシミ対策で、メラニン色素が生成され排出されるまでの間に5つのアプローチをします。その一つ目がメラニン色素の生成命令を出すPOMCが作られるのを防ぐこと、二つ目はチロシンをメラニン色素に変化させる酸化酵素のチロシナーゼの活性を抑えること、三つ目はメラニン色素が黒くならないように働きかけること、四つ目は黒くなってしまったメラニン色素を薄くするよう促すこと、そして五つ目が代謝の活性化によりメラニン色素を含んだ古い角質をスムーズに排出してくれることです。このようにL-システインは肌を構成する材料ではありませんが、肌の状態を正常に整えるために必要不可欠な成分なのです。