シミの対策と予防！自宅でできるエイジングケア基礎知識

シミができてしまう原因とは

シミの原因の代表格は、皆さんもよくご存じの紫外線です。紫外線には体内でビタミンDを生成してカルシウムの吸収を高めるなど身体に良い効果もあるのですが、皮膚にあたると細胞内の核を破壊しシミのもととなるメラニン色素を生成します。こうして刺激から皮膚を守るためにできるメラニン色素は、紫外線だけでなく睡眠不足や不規則な生活でも生成されやすくなります。

では肌を守ってくれるはずのメラニン色素が、どのようにしてシミへと変化していくのでしょうか。ポイントは肌のターンオーバー=新陳代謝にあります。肌の内側から新しい細胞が生まれると次第に皮膚の表面まで押し上げられていき、最後は角質となって肌の表面からはがれ落ちるという一連の流れがターンオーバーです。通常は肌の内部で作られたメラニン色素はターンオーバーに伴い排出されるのですが、加齢や不規則な生活習慣によってターンオーバーのサイクルが乱れるとシミとなって肌に留まってしまうのです。

30代から本格的にエイジングケアを始めた方がいい理由

20代後半から段々と肌質の変化を感じつつも、30代でエイジングケアを気にするにはまだ早いと思っていました。でももしかしたら鏡に映るシミに目をつぶり「まだ大丈夫」と思いたかっただけなのかもしれません。しかし肌の皮脂量が急激に変化する「お肌の曲がり角」である30代こそ、エイジングケアを始める最後のチャンスだと知りました。

10代20代ではテカリやニキビの原因として悩みの種だった皮脂は、実は肌を紫外線や乾燥などの外部刺激から守るバリアの役目をしてくれています。しかし多くの場合、皮脂分泌は30代でピークを迎えそこから急激に減少していくようです。皮脂が減少した肌は紫外線などの刺激を受けやすくなり、さらにターンオーバーのサイクルが鈍化することでシミができやすくなります。このように肌の状態が揺らぎやすい30代こそ、10年20年先を見据えた予防が必要なのです。

特別なシミ対策を始める前にまずすべきこと

30代からのエイジングケアは遅くも早くもない、ということがわかりました。しかしシミ対策をする前に大切なのは、肌を刺激から守る皮脂のバリアをしっかりと機能させることです。皮脂のバリアを機能させるカギは、毎日のお手入れ方法にあります。と言っても特別なことはありません。毎日自宅で行っているクレンジング、洗顔、化粧水、乳液の4ステップを少しだけ見直してみましょう。

STEP1クレンジングお手入れの質を左右するのがクレンジングです。ここでのポイントはメイクと肌に付着した外気の汚れをしっかりと落とすことと、肌に負担をかけないように丁寧に行うことです。クレンジング剤をたっぷりと手に取り、手のひらで温めてから顔に付けます。指でそっと円を描くように伸ばしていくのがコツです。最後はぬるま湯で、最低10回以上洗いがなしましょう。皮膚の表面はティッシュ1枚程度の薄さなので、決してゴシゴシとこすってはいけません。

STEP2洗顔クレンジングで表皮のメイクを洗い流したら、次は洗顔です。洗顔で大切なことは、肌に摩擦や刺激を与えずに毛穴の汚れを落とすことです。毛穴に入るくらいの濃密な泡を立て、それをこすらないように気を付けながら肌の上で転がすようにします。そして必要な潤いまで取り除かないように、2分以内に洗い流すようにしましょう。このときもぬるま湯が基本です。洗いあがったら、清潔なタオルで顔を抑えるように水気を取ります。赤ちゃんの肌を拭くイメージで行い、ゴシゴシはNGです。

STEP3化粧水次は化粧水で水分補給です。ことのきコットンを使用せず、手で行うことをおすすめします。自分の手で触れることで毎日の肌の状態をチェックできるほか、コットンを使用するのに比べて刺激を与えずに水分補給ができます。肌の奥にキュッと押し込むように、優しくハンドプレスしましょう。

STEP4乳液最後は肌に補給した水分を乳液で閉じ込めます。乳液は必要以上に付けてしまうと余分な油分となり、酸化してくすみの原因になるので注意が必要です。通常は肌の表面に薄く延ばす程度が適量ですが、化粧水と同じように手で肌の状態を確認しながら付ける量を調整していきましょう。